臨地実習

学んだ知識・技術を他者のために
役立てることを通して学修する
大切な経験

 臨地実習は、病院や訪問看護ステーションなど、実際の保健医療施設で体験する科目です。看護師になるための必修科目になっています。学内の講義や技術演習による基礎・基本的な知識や技術を実際のケアに活用するために、学修した内容をしっかり身につけていることが重要です。

 実習では、受けもち対象者の病気や日常生活、治療内容等の理解、今後の治療と生活支援の方向性を見極め、科学的根拠に基づいて看護ケア計画と実践をしなければなりません。

 実習施設の指導者や担当教員の指導とサポートによって学修しますが、最も大切なことは、対象者やご家族の方を通して学ぶという姿勢を忘れてはなりません。そして「将来どんな看護師になりたいか」を考える大切な機会にもなります。

仲間とともに、目標に向かって一歩ずつ

 実習は、1年次、2年次、3年次ごとに習得する内容と時間数が決まっています。受け入れ施設は、本校と連携体制をとっていただいている病院や訪問看護ステーションなどで、北海道内に約70カ所あります。学生は、担当教員の引率のもと、3〜5名のチームで一つの施設に向かいます。

 3年次には札幌市内だけでなく、遠隔地(留萌市、富良野市、岩内町、余市町、帯広市等)での実習もあり、地域医療の現場を学ぶことができます。地域医療を担うこと、そのための優秀な人材を育てることも、本校の重要な役割の一つです。

学年別実習内容と期間

1年次
基礎看護学実習Iを9月~10月にかけて2週間実施。
基礎看護学実習IIを2月~3月にかけて3週間実施。
※基礎看護学実習Iは患者の日常生活を理解し、援助を実施します。基礎看護学実習IIは看護過程の展開を通して、日常生活上の援助を実践します。
2年次
成人・老年看護学実習Ⅰ、Ⅱ、Ⅲを8月末~2月にかけて計12週間(4クール)実施。
※専門分野となる成人・老年看護学実習は、成人期のさまざまな健康レベルにある対象と家族への看護を実践する他、老年の加齢による変化と健康レベルに応じた看護を実践します。
3年次
成人看護学実習III、小児看護学実習、母性看護学実習、精神看護学実習、地域・在宅看護論実習、看護の統合実習を、5月~11月にかけて計18週間で実施。
※2年次の実習に加えてさらに専門的になり、小児、母性看護学実習では小児期の子どもとその家族、 妊娠から出産後の女性とその家族の支援を実践します。精神看護学実習では、心の発達や健康、発達段階、健康レベル、精神障害に応じた看護を実践します。地域・在宅看護論実習、看護の統合実習では、さまざまな 健康レベルと成長発達段階、生活の場にある対象と家族に必要な看護を実践します。